med A

likeとrespectをひたすら愛でるためのブログ

【バスケットボール】河村勇輝という選手

あなただったら

そのシュートを打ち切れますか?

 

2023年8月27日

バスケットボール男子ワールドカップ

一次予選リーグで

日本代表は世界大会で

ヨーロッパ勢に初の白星を飾りました。

 

勝負を決したのは

最終局面の第4クォーターでした。

 

残り4:35に若手精鋭のガード河村勇輝選手が

レイアップシュートを決めて

78対78の同点に持ち込みました。

 

10点のビハインドで始まった第4クォーターを

じりじりと追い上げて5分を切ったところで

ついに相手のフィンランドを捉えました。

 

ファウルを受けながらのシュートだったので

1本のフリースローをもらって

それを確実に決めて、ついに逆転しました。

 

劣勢の場合、

よく「我慢する」とか

しっかり「シュートで攻撃を終えよう」とか

そういった地味な声がけが定石となります。

 

なかなか国際試合の公式戦で

格上に残り5分でリードをするという展開は

経験が無いのが日本代表なので、

試合のクロージングをどうするか、

とても興味深い一戦となりました。

 

相手は逆転された以上は

目の色を変えて本気モードで

追い上げてくることは確実です。

 

そして

1点リードの状態から勝ち切るためには

相手を0点に抑えるのが理想論ではありますが、

現実的には、やはり積極的に得点を狙いに行かないと

消極的な姿勢を突かれて、

再逆転が起こりやすくなります。

 

したがって、

まだ5分近くもある段階なので

相手の反撃を想定しながら

積極的に攻めることが求められます。

 

この時点での選択肢は、

次の5つのカードになりました。

・自分(河村選手)

・外角のシュートが得意な富永選手

インサイドが強いジョシュ選手

NBAで活躍している渡邊選手

・どこからでも点が取れる馬場選手

 

一般に、3点シュートより2点シュートの方が確率が高く、

しかもゴールに近い方がファウルを貰いやすいので

確実に得点したいときはゴールに近い場所で

得点を狙うのが理に適っています。

 

ただ、人が密集しているところに飛び込むので

スペースを狭めてしまうという欠点もあります。

 

他方、3点シュートは身体的接触の頻度は減り、

より広いスペースを使えます。

また、アウトサイドのシュートが警戒されると

ディフェンスが外へ外へ引っ張り出されるので

今度はインサイトのスペースを生み出すことが出来ます。

 

しかし、リングから遠い分、

シュートを決め切るには技術が必要となり、

確率の面では少しギャンブル性を伴います。

 

ここで河村選手が選んだのは

自身のスリーポイントシュートでした。

しかも、相手の一人は

NBAで大活躍をした選手で、

身長差はなんと40cmもあります。

 

スピードでの優位性はあるものの、

その高さと手の長さでディフェンスされると

あっさり止められてしまう可能性も低くはありません。

 

縦に横に平面的な揺さぶりを入れ、

打つタイミングも工夫して

フィンランドディフェンダーを前に

シュートを打ち切りました。

 

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by 民谷 健太郎 (@tamikenn)

www.instagram.com

(画像は直前に行われた親善試合のものです)

 

 

4クォーターという疲労が蓄積した場面で

体幹をぶれさせずに

上肢・下肢の適度な脱力と

フォロースルーでボールを放ち切り

見事にこの場面でいちばん欲しい3点を決めます。

しかもこのクォーターで

河村選手は4本のスリーポイントを決めています。

 

これまで積み重ねてきたシュート練習と、

自分で打つと決める大胆な決断力と、

迷いなく打ち切る度胸と自信と、

並の選手では到達できないハイレベルな領域で

ゲームを支配したのです。

 

他にも点数が取れる味方がいて、

外すリスクもそこそこあるスリーポイント

自分で打とうとして、

そして、それを決め切る河村選手。

 

ああだこうだ述べましたが、

とにかく凄い選手なんです!ってことを

知らない人に伝えたいし、届いてほしい。

拙すぎて彼の素晴らしさをうまく表現できないのが

とても歯痒いので努力します!苦笑

 

もしも、自分が同じ状況に置かれたら

自信を持って打ち切ることが

出来るのだろうか?と考えてしまいました。

 

・決めたらリードを広げられるという恐れ 

・リードして楽になりたいという心理的傾向

・他の人の方が適切かもしれないという選択肢と気の迷い

・相手ディフェンスの強いプレッシャー

・外したらどうしようという不安感

・ついつい考え過ぎてしまうパターン 

・自分のパフォーマンスにどこか自信がない

 …

ここに挙げたようなさまざまな阻害因子を

うまく処理して最適解を必然的に導き出した

というような試合運びでした。

 

今の日本代表が強い原因として、

B leagueの中でも屈指の勝負強さを持つ、

河村・富樫・比江島らを有することだと思います。

 

この3人が試合を決める

シュートを見事に沈めたシーンは

何度も見たことがあり、

そういった意味では勝つための条件を

より多く揃えていたのだと思います。

 

事実、この試合では河村選手がフィニッシャーとして

フィンランドの心を折るような

ビッグプレイを連発しました。

 

国際試合の終盤で強豪相手に息の根を止めにかかる選手が

ついに現れたか、と率直に思えました。

 

「勝つ」ために

何が大事かをよく知っている

素晴らしい選手だと思います。

 

2023年8月29日、

予選リーグの最終戦が行われます。

相手はFIBAランキング世界3位のオーストラリア。

 

スターティングメンバーに

NBA選手が多数いて、

控えからもNBA選手が湧いてくる。

非常に優れた選手が揃ったチームです。

 

もちろん、大幅に格上のチームですので

フィンランド戦よりももっと

タフな試合になることは必至でしょう。

 

でも、何か勝利を期待してしまうのは、

河村勇輝という選手が

活躍してくれるのではという

ワクワク感がそうさせてくれるのだと思います。

 

せっかくの大舞台なので

無心で楽しんで実力を出し切ってもらいたいです。

勝利を信じて応援したいと思います。

 

もちろん、他の選手たちの活躍や

縁の下での貢献を観るのも楽しみです。

 

 

2023年8月29日

午後8時10分、試合開始です。

 

民放(テレビ朝日系)、DAZNで視聴可能です。

是非ともみんなで応援しませんか?

 

今日は、

勝利を分かつ場面で思い切りの良い決断ができるか?

というテーマでした。

 

===========================

med A(めで)では

みなさまのlikeとrespectを

いつも絶賛募集中です。

 

オススメの作品・テーマ等ありましたら

気軽にコメント等で お知らせください!

===========================